V63DX DX-EXPEDITION IN 2004
24〜27 May. 2004
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ポナペに通い始めて17年、今回は短期間ですが一人で行ってきました。色々考えた末、山のシャックで使っていないルーフタワーとローテーターを持参、現地で具合の悪いアンテナがあるので調整用にアンテナアナライザーも持参。 (註 井川氏は自宅より数キロ離れた東山森林公園の山腹にシャックを設置している。) |
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5月23日(日) | |
やはり海外に行くということで3時過ぎには目が覚め、寝て居れなくもう出発の用意、仙台の息子のところに食糧の配給を兼ね早めに出発、仙台空港には2時間前に到着、セキュリテーチェックを早めに受ける。 前の列にはTV関係のクルー、私の器材もドサクサにまぎれ無事通過、これで安心して出発できる。搭乗手続きも終わりお土産の笹かま等を買い3階にあるビジネスラウンジにて待機。この部屋はクレジットカードがゴールドであれば利用出来るのです。(ほとんどのカードが0K)出発までコーヒー(無料)を飲みながら一服。
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ポナペ島には0時(22JST)到着、なかなか荷物が出てこない。ルーフタワー、クーラーBOXに入ったローテーターをどう説明するか緊張して考えてしまうHi 案の定、税関検査でクーラーBOXの中身を尋ねられる。ヌードル、クッキーetcモゴモゴ。あやふやに答える。そしたら申告書のフード持参の欄にチェックするんだよと言われOK・・・あぁ良かった。USAの税関申告書と同じ様式ですが、チョット文章が違っていました。無事入国、迎えの滞在先のお父さんと半年振りの再会を喜び合う。 |
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見慣れた風景を眺めながら滞在先に到着。 屋上を見ると既にアンテナが上げられている。現地の従業員が今まで何回も設置、撤収に手伝わされているので無線を知らなくても十分に理解しアンテナを組み立ててくれている。再会を祝しビールを御馳走になる。酒飲みの私の為にビールを冷やして置いてくれていた。保管してある無線の器材一式も既に部屋に移してあり、後はアンテナにケーブルを接続するだけで運用できる。明日朝に備えとりあえずベットに。 |
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5月24日(月) | |
疲れているが興奮しているのでやはり早めに目が覚めてしまう。こんなのでこの先大丈夫なのかと思う。とりあえずアンテナにケーブルを接続、早速ワッチしてみる。コンデションも悪くあんまり呼んでこない。数局やってQRT。持って来たルーフタワーの組み立てを始める。 |
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従業員も出勤してきて組み立てに手伝ってもらう。アンテナマスト用のパイプを買いに近くのホームセンターに行くが、3mのコンジットパイプが何と$30もするのだ。長くて、太くて安いパイプも有ったのだが、使いやすさを考え買ってしまった。 |
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カツオの大きな群だ。ライン二本に同時ヒット。こんな大きな鳥山は久しぶりとの事。私も久しぶりなのでデジカメのシャッターを切る。写しているひまも無くラインを引き揚げる。 |
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釣れた釣れた本当に良く釣れたといった感じ。大型のクーラーBOXに入らなくなってしまった。お土産用の分は確保できたので帰島する事に。途中、魚の頭は持ち帰っても只の重量だけしかないのでボート上で3枚におろし、 |
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頭はこませに捨て、身だけ冷凍する事にする。一本のままで持ち帰り、頭は「カマ焼き」にすればと思うが、一般家庭でのオーブンでは大変なのです。 |
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5月25日(火) | |
04時(02JST)やはり早く目が覚めてしまう。日の出が6時10分なのでそれまでQRVし、朝食まで寝る事にする。コンデションが悪くどのBandも良くない。お天道様が上がってしまうと急激に何も聞こえなくなってしまう。寝ようと努力するが色んな事が気になり眠れない。昨年、ZP氏が「これは10Mhz用のアンテナだ」と言ったことを思い出し10MhzのDPを上げる事にした。QSL用の絵葉書を買いに町に出かける。前は色んな種類の絵葉書があったのだが、買う観光客が少なくなり、それに伴い種類もなくなったようだ。 |
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これはAOさんのHPに現地からのQSLの事が書いてあったので,ADXAメンバーの住所録を印刷し持参していました。運良くQSO出来た方には現地よりQSLを発行しました。中々この作業も時間が掛かるのです。 又インターネットで皆さんにポナペ便りを発信、激励の返信を頂く。Xからは「魚屋さんを開店するの?」との返信Hi 昼食後、トローリングに出発。この時は山の方で大きな雷音がする。しかし、落ちた所は誰も見た事が無いとの事。雨の心配をしながら出航。この日も大きな鳥山に遭遇、途中ヒラ鰺等が釣れる。 |
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今回随一の大型キハダマグロをGET。興奮もひとしきりである。これだから釣りは止められない。これも急速冷凍し持ち帰りに。 |
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夕食後、10Mhzを中心にQRV。後で聞いた話しでは、JAには強力に入っていたとの事で上げて良かった。3.5に出るがほとんど呼んでこない。シーズンオフなのですね。結構なパイルで楽しんでいたのですが、酔いも廻ってくると今度は苦痛なのです・・・・・。何とかパイルが治まるのを期待する!?今晩は早めに寝てしまった。飲みすぎたぁ・・・。 |
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5月26日(水) |
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やはり4時頃には目が覚めてしまう。きれいな朝焼けだ。どっか開けてくるだろうと期待するがさっぱり聞こえてこない。ポナペ便りをあっちこっちに配信する。今回持って行ったデジカメはeMail用に小さなサイズの画像が一緒に取れるので、大変重宝しました。今までは画像を小さくする為に編集ソフトを使っていたのだが、3枚も添付すると送信エラーになっていました。
午前中、町をぐるっと廻ってみる。陸上競技場では何か運動会みたいなようで、国旗掲揚台の前に警察官が並び国旗に敬礼をしている。そばに居た白バイの警察官とパチリ。あっちこっちをパチリ、一緒のドライバーに写してもらう。うちに帰ってみると、なんとメモリステックが入っていない!!やはり寝ぼけていたのだ。残念・・・
「今日も釣りに行くの?」と女子従業員の激励を受け、昼食後に最後のトローリングに出発。この頃になるとトローリングでなく「漁」と言った感じになる。少し波が高いので大型のボートで行くことにする。ボートが外洋に出る頃には寝不足も何のその。エンジンが2つも付いているので中々魚が寄ってこないのだが、食いのたった鳥山でカツオがどんどん釣れる。 |
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釣れている時は元気なものです。ボートが走っている時は問題ないが、止まるとチョッとモヤモヤHi後で皆に「いっぱい釣れた?」と聞かれガッツポーズ。 毎日同じパターンで最後のQRVをする。 |
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5月27日(木) | |
4時起床、よく毎日続くものだ。AGO、UXO各氏とSSBでQSO。秋田弁で話せる事は何と楽な事か。こんな早朝にOM達は起きているんですね。その後、後が続かないのでQRT、撤収に掛かる。次回の為に従業員にマスト、アンテナ設置について希望を伝える。次回はケーブルも接続されていて、すぐにQRV出来る。ルーフタワーはそのまま建てて置いて良いと言われたが台風で飛ばされるといけないので、軒先に横にし収容する。前回100リットルクーラーBOXを持って行ったのですが、ポナペの空港でサイズが大きいので飛行機に載せられないと拒否されたので、今回は75リットルのクーラーBOXを持参した。仙台、グアムでは問題なかったのに・・・。お土産用の魚を詰め込むが、何せキハダマグロが大きくて多く入らない。一個70ポンドまでOKなのでとにかく詰め込みました。11時30分からチェックインが始まるので早めに荷物をまとめ空港に向かう。 |
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そこで係官にセキュリテーチェックの前に、良く判らないが、輸出許可証が必要(私はそう理解した)との事で市内に引き返し、指示された関係部署に向かう。しかし、そこでは「ここではない」と言われ、又指示されたところに向かうが、なんとその事務所は鍵が掛かっており不在。同行した従業員は「問題ない空港に行こう」??今度は空港に引き返す。「心配ない、心配ない」の声でセキュリテーチェックの列に並ぶ。本当に心配ないで何も尋ねられることなく、無事通過。何だったのでしょうね?重量69,6ポンドでした。空港利用税$10を払って搭乗券を受け取る。大変お世話になった方々にお礼と次回の来島を誓い、ポナペを後にする。 |
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14時45分定刻に出発。隣の席には金髪のおばさんがシャンペンを飲んでおり、離陸後の飲み物の白ワインをリクエストしている。私も負けずに赤ワインをリクエストする。おばさんがあんまり飲むので、ここで日本男児、負けられないのでこっちもガポガポ飲む。 何と酔った勢いの英語で会話が弾む!?私「前ポナペ島に来た時は天気が悪く、飛行機が下りれなく、又ひどく揺れてようやく着陸した時には皆拍手したよ。この時帰りは絶対に船で帰ると思った・・・」なんて話し、やがてチューク(トラック)国際空港に最終着陸態勢に入るとアナウンスがあり、外を見ると雲で何にも見えない。チラッと悪い予感がしたとたんに機体が斜めになりながら急上昇、タッチ&ゴーは別な所でやってくれ!隣のおばさんと顔を見合わせ「ハ、ハ、ハ」お互い顔が引きつっている。 機長のアナウンスで、もう一度トライするが出来なければグアムに向かわないで、ポナペ島に引き返すとの事。トライしないで引き返してくれと思ったのは私だけでなかったと思うが。しばらく島上空を旋回、雲の切れ間から島が見えたとたんに急降下、無事着陸。あぁくたびれた。その後は順調に飛行を続けグアム到着。 |
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ここの税関ではいつもクーラーBOXを開けられていたが、「友達居る、中身は売らないよね、明日の朝日本に帰るね」なんて質問されただけで、今回は開けられることなく無事入国、迎えの車でグアムヒルトンに向かう。
部屋は玄関の上の駐車場しか見えない部屋。夜到着の一泊だけでQRVしないので安い部屋で十分。シャワーを浴び、すっきりしてレストランに向かうが高い。フランス料理のバイキング、ワイン飲み放題で$35。一人で食べても飲んでもあんまり美味しくない。 周りを見渡すと、新婚のカップルに囲まれ、あぁ、あのカップルは今夜楽しい思い出つくりをするんだろうな・・・ワインをガポガポ。ホテルにはプールが付属していて、水着のままホテルに入ってくるんですね。エレベーターでは水着姿の美女に囲まれて・・・・。 部屋は安いがキングベットなのです。しかもマクラは3ケあった。真中に大の字に寝れば良いのに端っこに寝てしまう。秋田の人ってそんな人が多いですね。水着のネェチャンを想像してしまう・・・・ おやすみ。 |
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5月28日 | |
5時にモーニングコールをお願いしていたのだが、3時頃から寝付けないでいた。まぁ飛行機で寝ていけばいいや・・・。ビジネスクラスのチェックインは混まなくて良い。出国手続きも終わり、定番のマカドニアナッツチョコを買う。セキュリテーチェックでは靴とベルトを外されたが何も無くOK。離陸後すぐに寝るが、食事の為起こされてしまう。 いつもなのです。 |
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快適なフライトで無事仙台空港に着陸。いつも税関検査ではクーラーBOXをレントゲンに掛けられるのですが眺めただけで通過。あの大きなマグロを見せたかった。帰りの車中で今度は何時行こうかななんて考えながらカァチャンの待つ秋田に向かう。あっという間の旅行でした。無線も釣りも充実した日々でしたが、やはり現地で3日半日は短いです。休暇とお金を貯め次回はもっと滞在するぞ。もう次回の日程は決まったりいたりしてHi 皆さん一緒に行きませんか。 カセレリア 73 |
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ポナペへの交通 | |
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日本からはグアムで乗り換え、チューク(トラック島)を経由しポナペ島に行きます。 |
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↑ 仮設アンテナ ↑ |
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ポナペでの楽しみ方 | |
通常、ホテルを利用する事になりますが、無線を運用する事を考えるとサースパークホテルが一番です。私たちも今まで何度も利用しております。 現在、事務所の屋根の上に各バンドのアンテナが上がっており、リグ一式のレンタルも行っております。景色も良く、部屋の料金も安く、レストランの食事も美味しいです。 観光については二日もあればあんまり行くところが無いような気がします。最近は観光客よりダイバーの方が多いです。 無線だけを考えると、時期、コンデションにもよるが日中はあんまりバンドが開けません。又、多くの局がポナペより運用しており、昔からするとパイルは小さいです。日中は島内観光を楽しむと良いでしょう。 EUと多くQSOするにはそれなりの設備とパワーが必要になります。同じミクロネシアでもYapはEUには近いので、無線だけを楽しむのであればYapが一番なのですが、実際は実績の多いポナペ島に行く方が多いです。 USAの東海岸とは楽にQSO出来ます。アフリカとも良いパスがあり、意外なカントリーともQSO出来ます。でもやはりポナペからはEU は遠い感じがします。旅の楽しみ方は人それぞれで、観光についてはガイドブックを参照してください。でも多くても2ページもあれば良い方です。ホテルに相談すればトローリング、ダイビング、島内観光が出来ます。 車の運転は JAの免許で運転できますので、レンタカーを使って島内観光も良いかも。島の反対側は未舗装なので無理していく必要が無いような悪路でした。景色も良くありませんので舗装道路だけを走ったほうが良いでしょう。 車は日本車(中古)の右ハンドルがほとんどなので、右側通行のポナペでは交差点などで戸惑ってしまいます。私は日本の運転免許を基に FSMのドライバーライセンスを取得しております。たまに一斉検問があり、免許証の提示を求められる事が有るそうです。レストランの食事は盛り付けも多く、日本人には食べ切れない位です。日本食も多く回転寿司もあります。一皿$1でした。お酒はスーパーで日本酒、焼酎等が売っておりますので、わざわざ日本から持参する必要は有りません。スーパードライも有ります。呑み助の私にとっては現地調達できるので幸いでした。 トローリングは波の比較的穏やかな5月から10月までが良いでしょう。それ以外の時期は貿易風が吹いて波も高く、ボートを沖に出せません。カツオ、マグロが良く釣れます。ダイビングはリーフの中なので OKです。TVはNHKの海外向け衛星放送が見れますので、リアルタイムに日本の情報が入ってきます。地上波の再放送、時差の関係で同じ番組が色んな時間帯に放送されております。日本以外の国から配信された映像は著作権の関係で音声だけになります。朝の連続ドラマもやっております。 |
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↑ 放送局前 |
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無線免許取得について | |
定められた様式により申請します。パスポートのコピー、日本の無線局免許状、従事者免許証の英文証明を添付します。申請料は返信料程度でOK 。希望するコールサインは空きがあれば貰えます。発給までの期間は?です。担当者が在島しておればすぐに発給して貰えますが、運悪く不在であれば保証の限りでは有りません。いまで何度も申請したが返事が無く、ポナペに行ってから発給された方もおります。昔在島されていた方が良く言っておりました。「ケセラセラの世界だからね」と。 |
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↑ 担当官からライセンス交付 |
↑TELCOM庁舎前 |
ポナペ入国時、無線機等を持ち込む際、中身を尋ねられるので免許があればスムーズに通関出来ます。器材は全部持ち帰るのが前提です。免許の期間は1年です。3, 4アマについては制限が設けられた模様です。前は無条件で最上級の免許が発給されておりました。しかし、個人的には無線だけのことを考えると V63であればEUに近いYAP、ライセンスの取得が楽なT88をお勧めします。コンテストではNA方面はカントリーが少なく、EU方面の方がカントリーの多いのです。又、乗り継ぎも良いのです。でも一度はポナペに行って下さい。必要であれば各種情報提供を致しますのでお問い合わせください。とても楽しい所です。今までの運用の様子、島の状況について JA7AOの頁http://park1.wakwak.com/~ja7ao/ 「V63の頁」をご覧ください。73 カセレリア |